基本情報
232쪽 170*237mm 545g ISBN : 9791155352373
本紹介
フランスだけでなく、国内でも多く愛されている全世界的な挿絵家ジャン·ジャック·サンペの新しいエッセイだ。『サンペの音楽』は彼のエッセイシリーズである『ニューヨークのサンペ』と『サンペの子供時代』に続き、ジャーナリストのマルク·ルカルパンティエと共に「音楽」について語ったものをつづった本だ。
広く知られたように、サンペが絵を描き始めたのは少年時代の楽団演奏者を夢見てからだった。いつかパリに行って自分が好きな「レイ·ベントゥラ」楽団に合流し、必ず演奏すると夢を見た幼い少年は、そのミュージシャンたちを絵で一枚一枚描き、音楽だけでなく挿絵家としての情熱も共に育てたのだ。
そんな彼が80をはるかに越えた今、突然告白してしまう。実は自分はいつもミュージシャンになりたかったと。私たちは彼の告白に歓呼すべきか、それとも残念に思うべきか?音楽と音楽家に対する非常に確固たる趣向が反映された彼のこの断固たる告白と選択に戸惑うかもしれない読者がいるならば、この本に出てくる未発表の絵がサンペの才能と彼が愛する音楽との内密な関係を改めて確認させてくれるだろう。
目次
序文_マルク ルカルパンティエ 7p
インタビュー_「スイングがなければ何の意味もありません。」 13p
感謝の言葉 227p
著者と翻訳者の紹介
ジャンジャック サンペ (Jean-Jacques Sempe) (著者)
最初の作品集が出た時、すでにフランスでデッサンの第一人者として挙げられた世界的な絵作家。細い線と淡々とした彩色で人間の内面の孤独さを表現し、時にはユーモラスなドローイングで日常を愉快に展開した。1932年、フランス·ボルドーで生まれたサンペが絵を描き始めたのは、少年時代の楽団演奏者を夢見てからだ。自分が尊敬するジャズミュージシャンたちを一枚一枚描き、音楽だけでなく絵に対する情熱も共に育てたのだ。1960年ユーモア作家ルネ·ゴシニと共に『ちびニコラ』を作り、この作品が大成功を収め挿絵家としての名声を得た。1991年パトリック·ジュスキントの『ゾンマー氏物語』の挿絵を描き、同年に発表した『深い異性の友人』と『自転車に乗れない子供』は映画や戯曲をたった一編のデッサンで要約できる彼の能力を如実に表わした名作だ。1991年、サンペが30年間描いてきたデッサンと水彩画が「パピヨン·デッザール」で展示された時、現代社会に対して社会学論文1千編より多くのことを語ってくれるという評価を受けた。
フランスグラフィック美術大賞を受賞したことがあるサンペの作品集としては「中途半端な競争」、「パリスケッチ」、「ニューヨークスケッチ」、「顔が赤くなる子供」、「格別な心」、「人生は単純なバランスの問題」、「フランススケッチ」、「ずっと耐えて!」などがある。これまで30冊以上の作品集を発表し、これらの本は世界各国の言葉に翻訳出版された。2021年に発表した『サンペのスケッチブック』はサンペがどんな方式で絵を描くのか、作品アイデアはどのように汲み上げるのか少しでも気づくことができる彼だけの長い作業日誌と同じだ。2022年8月、享年89歳でこの世を去った。
最新作:「サンペのスケッチブック」、「ずっと耐えて!>、<サンペの音楽>···計298種
ヤン·ヨンラン(運び屋)
ソウル大学フランス語仏文学科を卒業し、パリ3大学で仏文学博士課程を修了した。『コリアヘラルド』記者と『時事ジャーナル』パリ通信員を務めた。訳した本として『生命経済への転換』、『哲学者の食卓』、『なぜ世界の貧困は消えないのか』、『ロボットも恋をするのか』、『貪欲の時代』、『人間の島』、『一人じゃないよ』、『プロメテウスの金属』などがある。
出版社提供の本紹介
ジャン=ジャック·サンペが愛した音楽家たち
フランスだけでなく国内でも多く愛されている全世界的挿絵家ジャン·ジャック·サンペの新しいエッセイがミメシスから出版された。『サンペの音楽』は彼のエッセイシリーズである『ニューヨークのサンペ』と『サンペの子供時代』に続きジャーナリストマルク·ルカルパンティエと共に<音楽>について話したことをつづった本だ。広く知られたように、サンペが絵を描き始めたのは少年時代の楽団演奏者を夢見てからだった。いつかパリに行って自分が好きな<レイ·ベントゥラ>楽団に合流して必ず演奏をすると夢を見た幼い少年は、そのミュージシャンたちを絵で一枚一枚描き、音楽だけでなく挿絵家としての情熱も共に育てたのだ。そんな彼が80をはるかに越えた今、突然告白してしまう。実は自分はいつもミュージシャンになりたかったと。私たちは彼の告白に歓呼すべきか、それとも残念に思うべきか?音楽と音楽家に対する非常に確固たる趣向が反映された彼のこの断固たる告白と選択に戸惑うかもしれない読者がいるならば、この本に出てくる未発表の絵がサンペの才能と彼が愛する音楽との内密な関係を改めて確認させてくれるだろう。そして、私たちは彼が5歳の時に初めてラジオを通じて聞いた時から、今まで彼の人生を救ってくれているポール·ミスラキの曲から彼が自分だけの<神>と思うドビュッシーとデューク·エリントンまで、サンペだけのプレイリストに感嘆するかもしれない。<スイング>ない音楽は何の意味もないと断言する彼の言葉のように、彼が愛した音楽は数十年が過ぎた今も私たちを楽しくさせてくれる。そして、その<スイング>があふれるサンペの絵もやはり私たちを幸せにする。音楽がサンペを救ったとすれば、サンペの絵も私たちを救ってくれているのではないか。